kirinmanjairo’s blog

高校受験、大学受験に関するよもやま話

「理科と社会は暗記教科」はもはや通用しない

理科と社会は暗記教科」「用語を覚えればなんとかなる

高校受験を控えた中学生で成績が芳しくない生徒に、このフレーズを使った教員や保護者は少なくないだろう。

正直に言うと、以前、私も使ったことがある。

しかし、現代は、そんな単純なものではない。中高一貫校や有名私立附属中学校高校はかなり前から思考力を問う入試を実施していたが、ここ数年、地方の公立高校入試も例外ではなくなってきた。

 

社会であれば、「年代と出来事、地名と特徴など用語を知っていれば正答できる」そんな条件反射で回答できる問題は減少した。最近増加しているのは、問題の意図を理解し、与えられた資料から必要な情報を読み出し、その上で暗記した知識と照らし合わせて正誤を判断し回答する。理科の場合は、公式をそのまま当てはめるだけでなく、問題の中に指定された条件に合わせた計算をする必要がある。

まさに良問と呼ぶべきものである。親世代の公立高校入試ではあまり見られなかった形式である。

子供の受験を理解するためにも保護者も一度、過去問題集などに目を通しておく事をお勧めする。用語暗記は当然やっておくべきもの、その上で、設問の読解力、思考力、判断力が求められているのだ。

このように書くと「今の子供は大変だ」とか「必要な情報と処理すべきことが多くてかわいそう」といった、同情的な発言が見られるが私はそうは思わない。現代の子供たちは他でも無い「今」を生きているわけだから、過去の世代と比べてあれこれ言われたところで、実感はわかないし何の足しにもならない。

将来は厳しいと言うが、それは少し長いスパンで見ればいつの時代でも同じことであり、人間社会が進歩するにつれ、社会はより高度に複雑になっていくのは避けられない。そんな社会に生きていく子供たちに対して、既に社会経験済みの世代である我々大人が何ができるかが問題だ。今、何をすべきかを一緒に相談しながら考えてあげる方がよほど建設的であるし、子供たちのためにもなる。

今後こういった思考力を求めるテストはますます増えるだろう。しかし、以前の詰め込み暗記に頼る教育よりも、確実に子供たちの能力を高めることに寄与すると期待している。

  

2019-2020年受験用 全国高校入試問題正解 分野別過去問 社会

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2019-2020年受験用 全国高校入試問題正解 分野別過去問 理科 1分野・2分野

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