kirinmanjairo’s blog

高校受験、大学受験に関するよもやま話

よくある市販の英語教材(教科書や参考書以外の)は役に立つか

巷には、◯ゼッタストーンや◯ピードラーニング、と言ったいろんな教材が溢れているが、果たしてそれらは本当に役に立つのか。「◯◯するだけ」とか「効率的に!」と言った謳い文句につい引き寄せられる人も多いだろう。

学生なら受験対策に、社会人なら業務で必要と言うことで結構切羽詰まった状況でこういった市販教材を検討する機会もあるだろう。今回は趣味やリタイア後の娯楽ではない割合シビアな状況を想定してみる。

学校や予備校で購入する教材以外のこういった市販の英語教材は、よく効果の有無が議論の的になるが、おしなべて否定的な意見が多いようだ。そうはいっても実際に効果があった人もいるわけで、その体験者が嘘をついているとも思わない。

ただ、効果のあった体験者はずっと英語の勉強を継続する上で、様々な教材を試してきている内に知らず知らずのうちに英語力が身についてきたのである。そして件のロ〇ッタストーンやス〇ードラーニングを使ったときに、初めて自分の納得できる英語力に達したことを体感したのである。

つまり、この条件でのもとでは効果はあると言える。但し、それは市販の英語教材だけ学習した結果ではないが。

では、「ある学習者が市販の英語教材だけで英語力を伸ばすことは出来るのか。」という問いに関しては、ある条件が満たされれば可能であると言える。

その、ある条件とは何か。

 

 結論から言うと、「中学高校の英語をきちんと真面目に勉強して、英語の基礎知識を身につけ、自分の英語レベルを客観的に把握しておくこと。」である。

こう書くと「それが出来ないから市販教材を使っているのだ」という意見がありそうなので以下に説明してみる。

誰が対象者の学習計画や内容を客観的に判断するのか

学校や予備校といった教育機関で使う教材は、対象年齢やある特定の集団の学習状況にあわせて内容が作られている。つまり学習対象者の前提条件がはっきりしている。それに比べて市販の教材は中高生から社会人まで幅広い年齢や様々な学習状態の購入者を対象としている。もちろん多くの市販教材もレベル別に分けられているが、適切なレベルを判断するのは購入者自身である。

はたして購入者が自分の学習レベルを客観的に判断できるのだろうか。

この点が、客観的に学習者の状況を把握でき適切な指導が出来る教員がいる教育機関とは異なる部分である。また、基礎的な英語力が無い場合、学習に躓いた際に「自分が何がわからないかがわからない」という負のスパイラルに陥ってしまう可能性がある。これを回避するためには、自分の英語レベルを客観的に把握しておく必要があるが、そのためには自分のレベルを俯瞰して観察が出来るくらいの、相応の英語力が身についていなければならない。まさに自己矛盾である。

つまり、市販の教材を使うためには、「自分に足りていないものが何で、それをどの教材を使ってどうやって勉強すればいいか」が不明なのである。

逆説的な言い方になってわかりづらくなってしまったが、要は「中学高校の英語をきちんと真面目に勉強して、英語の基礎知識を身につけ、自分の英語レベルを客観的に把握しておくこと。」が出来ない場合は、適切な指導が行われる学校や予備校を、社会人であれば英語学習塾を頼った方がいいというのが私の考えである。

結論

市販の英語教材を試すより、学生なら学校や予備校を、社会人なら英語学習塾を頼るのが良い。