kirinmanjairo’s blog

高校受験、大学受験に関するよもやま話

いわゆる「理系」の進路の例

過去の記事で「文系理系」の境目は曖昧になってきた、と書いた。
kirinmanjairo.hatenablog.com

しかし、一方で「理系」としてわかりやすい学部があるのも事実だ。

よく世間から「役に立つ」と言われる理系である。見方によっては意外と役に立たないものもあるようだが、世間のイメージというものは二者択一、わかりやすさがすべてで、それを判断基準の唯一の手がかりとしている人たちの特権だ。

今回は、理学、工学の少し変わった選択肢を挙げてみる。

豊田工業大学

昔ほどではないにしても、中高校生の中には「乗り物」が好きな生徒も多いだろう。特に自動車は身近に接する機会が多いため、興味を持ちやすい。

豊田工業大学は自動車関係が好きな生徒にはうってつけだろう。

私立の工学部としては学費も安くそのうえ、奨学金制度も充実している。そして何より実際にメーカーで実習が出来るのが強みである。

就職先はトヨタグループはもちろん、国内自動車メーカーから電機大手、運輸、通信、商社まで、結構幅広い。

入試制度はユニークで、センター利用のみである。センター試験5教科7科目、もしくは3教科4科目で一次試験とし、合格者のみ二次試験の面接に進める。センターボーダーは81%(河合塾)なのでなかなかの難関である。

サイトを見る限り教育内容は大変充実していそうだ。天下のトヨタが本気で作った大学だけに入って損はないだろう。しかし、個人的な意見としては、必ずしも自動車メーカーに就職する事だけを目指さなくても、この大学で工学のイロハを勉強して素材メーカー、電機大手への就職や研究者を目指すにも向いているのではないかと思う。高専生の編入先としても良い選択肢だ。

東京理科大学

例えば、将来、月、火星の周回軌道上に宇宙ステーションや、ラグランジュポイントスペースコロニーを建設したい生徒がいたとしよう。(そんな生徒が実際にどれくらいいるかは不明だが…)東大、名古屋大と言った定番の旧帝大を除くと、筆頭には東京理科大学を候補に挙げたい。

東京理科大学 スペース・コロニー研究センター

一見SF的な要素だが、今後の宇宙開発に大いに期待できる。また、極めて過酷な環境である宇宙での住環境の研究は、ひいては地球上の災害対策にも応用できる。この研究センターは学部直結ではなさそうだが、こういった研究機関が学内にあるのは面白そうだ。

まとめ

上記二つは、どちらも実益重視と言うよりも「趣味性」が学習モチベーション維持の鍵になる。そうであれば、好きなものを突き詰めるのも悪くはない。たとえ途中で方向転換したくなっても大学では一般教養も学ぶので、他に自分に向いている分野を見つけやすい。

もちろん、資格が取れて就職が安泰というわけではないが。