kirinmanjairo’s blog

高校受験、大学受験に関するよもやま話

進路選択をミスった後のリカバリー手段

前回の記事を書いてふと思ったが、「進学先高校の選択をミスした場合どんな手段があるか」について書いてみる。

先に書いておくが、以下に書くことは既に知られているものを独断でまとめたもので、「誰も気づかなかった画期的な方法!」や、「これさえやれば完璧な裏技!」といったウルトラCではなく、もちろん「たった○日で奇跡のような○○が!」なミラクルでも何でも無いことを断っておく。

 指定校推薦

何らかの事情で進学先高校の選択に失敗した場合、不本意進学先からのリカバリー方法として筆頭にあげられるのが「指定校推薦」である。高校では、いくつかの私立大学と連系して、成績優秀な生徒を学校のお墨付きで推薦して、事実上無試験で入学させる「 指定校推薦」がある。

この制度を利用して、進学先の高校の定期テストでトップレベルをキープすれば、進学先が専門(実業系)高校などであった場合も未履修の科目を回避しつつ、有名大学に進学することが出来る。どんな大学に進学できるかは高校ごとによって異なるが、平均偏差値以下の高校からでも俗に言うMARCH、関関同立、場合によっては早稲田なども進学可能だ。

必要なものは、評定平均値を高くしておくことと傷のない調査書。毎年6月頃から大学から高校にその年の指定校枠の連絡が届くが、毎年必ず同じ大学から同じ人数の募集が来るとは限らない。指定枠以上の応募があった場合、高校内で選考会議が開かれる。判断材料としては主に評定平均値、志望理由書、出欠状況、授業態度といったところ。大学に提出するものとしては上記に加えて自己PR文を課す場合もある。

よく指定校推薦は校内選考が通れば確実に合格すると言われている。実際かなり高確率で合格はしているが、ここのように不合格者がゼロではないことを肝に銘じておきたい。

指定校推薦(慶應義塾大学)

指定校推薦(慶應義塾大学

また、商業高校では指定校推薦以外に全商協会特別推薦というものもある。

 AO入試

AO入試は、大半の大学では学科試験を課さず、調査書、志望理由書、高校時代の活動報告書、小論文、面接等で入学の可否を判断する制度。面接はグループディスカッションの場合もある。一部大学ではセンター試験を課す場合もある。一般的な科目試験を課す公募推薦よりも人物重視の傾向があるのでこれも、指定校推薦同様、評定平均値と調査書が重要である。

国公立大学の専門高校・総合学科卒業生選抜

一部国公立大学には、専門(実業系)高校や総合学科卒の受験者向けにセンター試験の科目数や二次試験を絞り込んだ入試がある。例えば小樽商科大学商学部では、「専門学科総合学科 卒業生 」枠定員5名があり、センター試験は1教科1もしくは2科目と二次試験は小論文だけである。他にも福島大学の人文社会学群は二次試験が面接だけだったり、富山大学工学部はセンター試験のみで個別試験がなかったり、いろいろなパターンがある。*1

 国公立大学公募推薦(センター試験を課さない)(センター試験を課す)の専門高校・総合学科

上記の専門高校・総合学科卒業生選抜は現役、既卒とも出願できるが公募推薦(センター試験を課さない)は専門高校・総合学科枠は主に現役対象である。選考方法は主に調査書、志望理由書、活動報告書、面接、小論文などである。

センター試験を課す)の専門高校・総合学科枠は商業、工業はもちろん、ユニークなところでは美術科、音楽科から経済学部に出願できるところもある。*2

四年制大学付属短大や公立短大

高校卒業までに学力向上に自信がない場合でも、進学希望の大学に短大が併設されていれば一旦短大を目指すという方法もある。そして短大に入学後、四年生大学に編入という方法もある。中堅私大や女子大は短大が併設されているものがままある。もちろん併設の大学以外の外部の大学に進学も出来る。但し、入学後も編入に向けて勉強を継続できる自信がないと厳しい。多くは3年次編入のため2年の夏から冬にかけて編入試験が行われる。編入先によって内部生重視であったり、外部からの編入には学部学科、受験資格、単位など条件が設けてあるものが多いため注意が必要。公立短大の場合は学費の安さもメリット。 授業料は国立大よりも安く設定されており40万円前後が多い。

 

ざっと、思いつくものを並べてみたが、たとえ高校進学時に進路を誤ったと思っても、本当に自分の進学先をなんとかしたいのであれば、こういった情報を手に入れて有効活用してほしい。

なお、上記に専門学校が入ってないが、それについてはまた別の機会に譲る。

 

*1:お約束ではあるが上記の情報は変更されている可能性があるので必ず受験年度の最新情報をご自身で確認されたい。

*2:お約束ではあるが上記の情報は変更されている可能性があるので必ず受験年度の最新情報をご自身で確認されたい。